前回の記事で書いた、「自分へ向き合ったあとに現れた変化」について印象的だったことを、ここに残したいと思います。

ちょうど一年前、奄美大島に訪れた時の話です。


その頃の私は、思うような働き方ができておらず、とにかく苦しい毎日を送っていました。
とはいっても、自分に大して向き合っていなかったので、「本当はどうしたいの?」というところも全然見えていない。
ただなんとなく辛い。でも「いただいたお仕事だししっかり頑張らなきゃ」「なにか結果を出さなきゃ」と自分を追い込む。
自分の中の『〜〜しなきゃ星人』がめきめきと大きくなって自分の心を支配していました。
その結果、とにかく自分を責め、「なんで私はこんなこともできないんだろう…」「私と比べてあの人はすごいな〜」とか、
自分のないもの探しが習慣化していたような気がします。

そんな時、少しだけお休みをもらって奄美大島に行こうと決意。
奄美大島は前にも一度訪れたことがあり、とても心に残っていた場所でした。
有難いことに、信頼できるご夫婦が奄美でお宿をやられているので、そちらに宿泊し、ツアーも全てお任せすることに。
今思うと、奄美に行ったら何がしたいかを考える心のゆとりも、当時の私にはなかったのかもしれませんが、本当にこれが大正解でした。

到着してすぐに、そのご夫婦に言われたことが今でも心に残っています。

「奄美がその時の最善な時間を用意してくれるからね」

その一言で、心も体もゆるみ、全てをこの自然に委ねようと思えました。
二泊三日の滞在でしたが、とにかく眠くて眠くて仕方がなかったことを覚えています。

思い出すと今でも眠くなってくるくらいの強烈なエネルギー。
カメラロールを見返しても、目がぱっちり開いている写真がないですね…笑

奄美の手付かずの大自然の中で、時間も人目も気にせずにひたすら気の向くまま過ごしたり、ご夫婦とお話ししながら泣いたり笑ったり…。
そんな時間を過ごして、東京に戻ると思ってもみなかった変化がありました。

・体調不良になりお仕事を続けられなくなった
→簡単にいうとこんな感じですが、これまた不思議なある出来事が起きたことが原因で体調不良になってしまい、もはや強制終了という形でお仕事を離れることに。辞めたいと思っていたわけではなかったので尚更、奄美から帰ってすぐの出来事に、本当に驚きました。

・好きな場所が変わった
→奄美に行く前、私は自然がある場所も都会もどちらも大好きでした。
特に都会でいうと百貨店とかの雰囲気がとても好きで、新宿にある某百貨店とかに行くと目がキラキラ〜としていたのですが(笑)、奄美から帰って都会に戻ると、魔法が解けたかのようにそのキラキラが見えなくなりました。
「いやいや最初だけでしょ〜あんなに好きだったのに」と思っていましたが、1年以上経った今でも変わりません。
今でも百貨店でお買い物はしますが、前のような感覚ではないので無駄な出費も減り、代わりに本当に好きなものにお金をかけられるようになりました。

この二つの出来事が、奄美の滞在後すぐに訪れた変化でしたが、これを境に「自分にとって本当に好きなもの」が直感で分かる自分へと少しずつ変化しています。

ここまで書いていて、あらためて思うのは、自分に向き合うとは言っても別にノートを出して「自分ってどんなものが好きなんだろう?」「なにがしたいんだろう?」を書き込んだり、頭を使って考えていたわけではなく、「自分の時間を好きな奄美大島に行くことに使う!」と決めて、ひたすら自分の赴くままに時間を過ごしたというだけ。
(後はあえて言うなら、がんばらなきゃ!が強かった私なので、旅行に行くためにお休みをもらいたいと伝えることに勇気を出したことくらい)

もちろんノートに気持ちを書き出して整理したりすることも大切だとは思いますが、あの時の自分のように心も体も疲れてしまっている時は、思考をオフにして、感覚だけ、気持ちだけで動くことで十分なんだと思います。
それが私は旅行という方法でしたが、「最近どうしても元気が出ないから、予定は断って引きこもろう」「本当にしんどい。よし今日は家事を放棄しよう」そんな選択も少し勇気を出すことで、立派な「自分に矢印を向けること」になるはずです。


長い人生、自分もまたいつか心が弱ってしまうかもしれない。そんな時はここに戻ってきて、その時に必要な「自分との向き合い方」を探したいなと思います!